はじめに:3年間続けた立場から、率直に書きます
「AGA治療って、本当に効くんでしょうか?」
これは、私が同年代の知人から月に1回は聞かれる質問です。私自身、43歳でフィナステリド+ミノキシジルの内服を始めて、もうすぐ丸3年になります。広告に出てくるようなドラマチックな写真ではなく、現実的にどこまで変わるのか、3年間の実体験と、同じ時期に治療を始めた取引先2人の経過も含めて、ありのままに書いていきます。
最初に結論をお伝えしておくと、私の場合、つむじ周りの地肌の透け感は8割方なくなり、シャンプー時の抜け毛は1日120本から30本前後まで減りました。ただし、生え際は3年経っても1cmも前進していません。つまり、効くところと効きにくいところがはっきり分かれる、というのが3年やってみた正直な感想です。
この記事では、開始時・1年後・2年後・3年後の4ステージに分けて、何がどう変わるのか、変わらないのかを順番に見ていきます。
AGA治療のビフォーアフターを語る前に、押さえておきたい前提
ビフォーアフター写真を見る前に、知っておくべき前提が3つあります。これを飛ばすと、過剰な期待をして3か月でやめる、というよくある失敗をしてしまいます。
ひとつ目は、AGAは進行性の脱毛症だということ。治療をしない場合、20代後半から50代にかけて、毛包は確実に小さくなっていきます。ですから「治療後=若い頃の毛量」ではなく、「治療後=治療しなかった場合より明らかに濃い状態」がゴールになります。ここを誤解すると、必ず不満が残ります。
ふたつ目は、毛周期(ヘアサイクル)が約2〜6年あるということ。1本の毛が成長して抜けるまで数年単位なので、治療開始後3か月で劇的に変わることはまずありません。私自身、最初の3か月は「これ、本当に効いているのか?」と何度も鏡の前で唸りました。
みっつ目は、初期脱毛があるということ。治療開始から2〜8週目あたりに、いったん抜け毛が増えます。私は1日200本近く抜けて軽くパニックになりました。これは古い細い毛が、新しい太い毛に押し出されている現象なので、ここで止めると本当にもったいないです。
あなたは今、治療を始めるか迷っているのか、それとも始めたばかりで「効いてるのかわからない」状態でしょうか?
立ち位置によって、この記事の読み方は変わります。これから始める人は前提のセクションを、すでに始めている人は経過セクションを重点的に読んでみてください。
ステージ別:1年・2年・3年でどう変わったか
ここからが本題です。私と知人2人、合計3人分の経過を、月単位で追いかけていきます。3人とも40代男性、職種はそれぞれ営業職・経理職・ITエンジニアで、生活スタイルが少しずつ違います。
開始時(0か月)
私の開始時の状態は、頭頂部のつむじから半径4cmほどが薄く、地肌が室内灯で透けて見えるレベルでした。ハミルトン・ノーウッド分類でいうとIIIv〜IVの間くらいです。生え際はM字に2cmほど後退していました。
取引先のAさん(46歳・経理)はもっと進行していて、頭頂部全体が薄く、Vラインに近い状態。Bさん(41歳・IT)は私より軽くて、つむじが少し透ける程度でした。
3人とも、皮膚科とAGAクリニックの両方で診察を受けて、最終的にオンラインクリニックでフィナステリド1mg+ミノキシジル内服5mgのセットを処方してもらうことに決めました。月額は3人とも12,000円〜15,000円のレンジです。
3か月後
正直、見た目はほぼ変わりません。ただ、抜け毛の本数だけは明らかに減ります。私は1日120本→60本に半減しました。AさんとBさんも「シャンプー後の排水溝が軽くなった」と口を揃えていました。
この時期に多くの人が脱落します。「変化がない」と感じて自己判断で中止してしまうんですね。ここを耐えられるかどうかが、3年後の景色を分けると言ってもいいです。
6か月後
ここでようやく、鏡で「あれ?」と気づく変化が出てきます。私の場合、頭頂部の地肌の透け感が3割ほど薄まりました。妻に「光の加減かな?でもちょっと濃くなった気がする」と言われたのが半年目です。
Bさんは比較的進行が浅かったので、6か月目の時点で7割方カバーされたと話していました。一方Aさんは、6か月では「抜けにくくなったけど、見た目は変わらない」状態。進行度が深いほど、見た目の変化は遅れます。
1年後
1年経つと、写真でも違いがわかるようになります。私の頭頂部は、地肌の透けが5割減。生え際は変化なしでしたが、頭頂部の改善だけで、髪のセットが圧倒的に楽になりました。
ここで重要なポイントですが、1年経っても変化が乏しい人がいます。理由は主に3つで、(1)服薬を週に1〜2回飛ばしている、(2)睡眠時間が4〜5時間と極端に短い、(3)もともとAGA以外の脱毛要素(円形脱毛、栄養不足)が混在している、というケースです。
2年後
2年目は、1年目ほど劇的な変化はありませんが、地味に底上げされていきます。私の頭頂部は8割方カバー、Aさんも「会社の同僚に増えた?と言われた」と教えてくれました。Bさんはもう薄毛とは言えない状態に戻っていました。
ただし、2年目あたりから、3人とも生え際だけは「治療しても前進はしないけど、後退も止まった」という同じ感想を持っています。
3年後(現在)
3年経った今、私の頭頂部は治療開始時と比べて圧倒的に濃く、室内では地肌がほとんど見えません。ただ、20代の頃の写真と比べると、明らかに毛量は少ないままです。これが現実的なゴールラインだと感じます。
「3年間も薬を飲み続けるのは怖い」と思いましたか?
私も最初は思いました。でも実際は、副作用らしい副作用は3人とも経験していません(後述します)。
1年・2年・3年の変化比較表
3人の経過を一覧にまとめます。あくまで個人の経過なので、参考値として読んでください。
| 期間 | 私(43歳・営業) | Aさん(46歳・経理) | Bさん(41歳・IT) |
|---|---|---|---|
| 開始時 | 頭頂部4cm薄毛 | 頭頂部全体V型 | つむじ軽度透け |
| 3か月 | 抜け毛半減 | 抜け毛4割減 | 抜け毛6割減 |
| 6か月 | 透け感3割減 | 見た目変化なし | 透け感7割減 |
| 1年 | 透け感5割減 | 透け感3割減 | ほぼ完全カバー |
| 2年 | 透け感8割減 | 透け感6割減 | 完全カバー維持 |
| 3年 | 透け感ほぼ解消 | 透け感8割減 | 完全カバー維持 |
| 月額 | 13,200円 | 14,800円 | 12,100円 |
進行度が浅い人ほど、早く・しっかり戻る、という傾向がはっきり出ているのがわかると思います。
体験談1:始めて3か月でやめたくなったが、踏みとどまった話
私が一番つらかったのは、開始2か月目の初期脱毛でした。朝起きて枕を見ると、明らかに前より多い抜け毛。シャンプーするのが怖くなって、3日に1回しか洗えない時期がありました。妻に「逆にひどくなってない?」と言われて、本気で中止を考えました。
そのとき担当医に電話して相談したら、「今の段階で抜けているのは、これから生えてくる新しい毛に押し出されている古い毛です。あと3週間我慢してください」と言われました。半信半疑で続けたら、3週目あたりから抜け毛のピークが過ぎて、4か月目には1日60本前後まで落ち着きました。あのとき相談していなかったら、間違いなくやめていました。
教訓は、迷ったら必ず処方医に相談する、ということ。一人で抱え込むと、必ず誤った判断をします。
体験談2:Aさんが2年目で「離脱したくなった」話
Aさんは2年目の冬、急に「もう薬をやめたい」と言い出した時期がありました。理由を聞くと、職場の若手から「最近、髪型変えました?」と無邪気に聞かれたのがきっかけだったそうです。本人としては「気づかれるなら、いっそやめて諦めたい」という心理だったとか。
私は「やめたら半年で元に戻りますよ。1万円くらい貯金したと思って続けませんか」と引き止めました。実際、AGA治療は中止すると、3〜6か月で治療前の状態に戻ってしまうのが一般的です。Aさんは思いとどまって、今はもう離脱の話はしません。
あなたが3年後に同じ状況になったら、どう判断しますか?
これは始める前に、家族と一度話しておいたほうがいい論点だと思います。
ビフォーアフターの「変化が乏しいケース」を正直に書く
良い話ばかりでは信頼されないので、効きにくいケースも書いておきます。
ひとつ目は、生え際(M字部分)です。フィナステリドは頭頂部に効きやすく、生え際には効きにくい、というのは医学論文でも繰り返し示されています。私の生え際は3年で1mmも変わっていません。生え際を本気で戻したい人は、自毛植毛のほうが現実的だという話も担当医から受けました。
ふたつ目は、すでに毛包が完全に消失している部分です。地肌がツルツルでテカっているレベルになると、薬では戻りません。「毛包が休眠している段階」と「毛包が消えた段階」では、できることが全く違います。
みっつ目は、服薬コンプライアンスが低い人。週に2回飛ばす、出張で1週間止める、を繰り返している知人は、1年経っても明らかに効果が出ていませんでした。AGA治療は毎日続けることが前提の治療なので、ここを軽く見ると結果が出ません。
副作用は本当にあるのか
3人の経過の中で、明確な副作用はありませんでした。私は最初の半年だけ、性欲がやや落ちた感覚がありましたが、半年後には元に戻りました。海外の論文では、フィナステリドの性機能関連の副作用は1〜2%程度と報告されているので、確率的には起こりうるけど多数派ではない、という認識でいいと思います。
ミノキシジル内服のほうは、初期に動悸を感じる人がいますが、私は感じませんでした。Bさんは最初の2週間だけ手足のむくみを感じたものの、自然に消えたそうです。心配な人は内服ではなく外用のミノキシジルから始める選択肢もあります。
まとめ:3年やった結論
最後に、3年間試した立場から、率直な結論を3つ書きます。
1つ目、頭頂部の薄毛にはかなりの確率で効きます。ただし生え際には期待しすぎないこと。
2つ目、効果を実感するまで最低6か月、見た目の変化がはっきり出るまで1年は必要です。短期決戦の発想は捨てたほうがいいです。
3つ目、毎日忘れずに飲める仕組み(曜日別ピルケース、リマインダーアプリなど)を最初に作ること。これが続くか続かないかの最大の分岐点です。
「これだけ続けられるか自信がない」と感じましたか?
その場合は、まず3か月だけやってみる、という割り切りでも構いません。効果を感じてから本格化する人も多いです。
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